やりとりが面白い関西弁絵本『どこいったん』ジョン・クラッセン、長谷川義史

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このページでは『どこいったん』の絵本を保育士目線でご紹介します。読み聞かせの際のポイントも一緒に紹介するので、参考にしてみてくださいね。

著者ジョン・クラッセン/作
長谷川義史/訳
出版社クレヨンハウス
出版年月日2011年11月25日
ページ数33ページ
販売価格1,980円(税込み)
目次

『どこいったん』の簡単なあらすじ

《くま》が大事な赤い帽子を無くして探しています。

いろいろな場所を探しました。いろいろな仲間に聞きました。それでも全く見つかりません。

いや、ちょっと待てよ…さっきどこかで見たような…

しかも誰かがかぶっていたような…………

《くま》と登場する動物たちのほのぼのとした会話にご注目です。

登場キャラクター

くま;帽子を無くしたことでしょんぼりしています。トボトボと歩いている様子(勝手なイメージです!)から元気がない様子が伺えます。

その他動物たち;カエル、カメ、シカ…ほのぼのとした動物たちがたくさん登場します。

保育士から見たこの絵本のおすすめポイント!

この絵本のおすすめポイントは、なんといっても関西弁で描かれていることです。《くま》と動物たちの会話が漫才のやり取りのように面白く、ゆるーく描かれています。

また絵本の最後は、続きが気になるような終わり方で描かれているので、その後がどうなったのかみんなで想像して楽しむこともできます。絵本の余韻に浸りながら想像を巡らすことができる、素敵な絵本です。

この絵本のおすすめ年齢層

4歳児、5歳児さんにおすすめの絵本となっています。ユーモアたっぷりに描かれていますので、それをしっかりと理解できる年齢のお子様に読んであげると、よりこの絵本を楽しむことができるかと思います。

この絵本の教育的な要素

まず、この絵本は結末がはっきりと描かれていないため、登場した動物たちや帽子がその後どうなったのかイメージを広げます。そのため、想像力予測力が養われるかと思います。

また、絵本の中では《くま》の感情が変化していく様子も描かれています。そのため、絵本を読む中で《くま》の感情を想像し、理解することで、感情の表現理解力を養うことにつながるのではないでしょうか。

子どもの反応と読み聞かせのポイント

まず、出だしの「ぼくのぼうし どこいったん」というセリフで子どもたちは引き付けられます。関西弁の絵本ですので、コテコテの関西弁で読んであげると子どもたちは大喜び!動物たちの会話が漫才チックに描かれているのですが、「もうええわ」というセリフを保育者が恥じらいを捨てて読むこと(ここ重要!)で大笑いが起こります。

関西弁を話す子どもたち、関西弁を話さない子どもたち、どちらに読んでみても笑って絵本を見てくれていました。

また、セリフのないページもあるので、そのページは早くめくってしまうのではなく、子どもたちがいろいろなことを想像して楽しむことができるように、充分な時間をかけてめくるようにしましょう。

おわりに

上記でもお話ししたように、続きが気になる終わり方になっています。結末を言ってしまうと、くまがずっと探していた帽子はうさぎがかぶっていたのですが、くまがその帽子をうばい返し、かぶっている姿が描かれてお話は終わります。その後のうさぎがどうなったのかは全く触れられていません。が、うさぎはどこにいったのかと聞かれたくまは、あからさまに焦って「し、しらんよ」と答えます。はたしてうさぎはくまに怒られたのか、許してもらったのか、はたまた食べられてしまったのか…いろいろな想像をして楽しむことができますが、大人が読むと少しぞっとする絵本ですね。(読んでみてもらえればこの意味も分かるかと思います…!)

子どもに読むべきなのか…という声も耳にしますが、個人的には楽しそうに見てくれるのならおっけいだと思ってガンガン一緒に読んでいます!

内容はとても面白い絵本ですので、気になった方は是非是非、お子様と一緒に読んでみてくださいね!

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